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早大生が「性的同意ハンドブック」制作。次世代にどう引き継ぐ

ルバートNEWS★

今回は早稲田大学の学生たちが、大学・各所を巻き込み制作した「性的同意ハンドブック」の取り組みについて、ブック完成イベント(オンライン)を取材しました。

ブック自体は学生向けではありますが、彼らを新入生として迎える企業側の立場、子どもたちに引き継いでいきたい親の立場など、それぞれの立場で考えるきっかけになれば幸いです。

性的同意とは、「すべての性的な言動において取られるべき同意」を指します。

性的同意という言葉自体を知らなかったという学生や、性暴力=見知らぬ人からのレイプというイメージをもっている人も多かったものの、多くの人が恋人・配偶者・知人など身近な存在から、明確な同意のない性的言動=性暴力を経験しているといいます。

 

早稲田大学関係者278名の調査でも、約半数の46.8%の学生が何らかの性暴力を受けたことがあると回答。

―性差別・性的なコメントや質問・冗談をいわれた

―歓迎していないスキンシップをとられた

―性・ジェンダー・セクシュアリティーを元に根拠のない決めつけをされた

―不適切な性的な内容をメールやソーシャルメディアで言われた

―同意なしにセックスをされた  等

 

この性的同意ハンドブックは、シャベルと Voice Up Japan 早稲田支部およびそのほか有志で企画が立ち上がりました。

チーム結成、研究所へ相談、要望書提出、専門家チェック、教員や学生たちの校正など様々なプロセスがあり、完成まで2年半ほどの道のりがありました。

※「シャベル:早稲田で性暴力の根を切る」は、早稲田大学において「性的同意」の概念を広めることで、性暴力の根絶を目指している約25名の学生で活動する団体。

「シャベル」には「(根を切る道具としての)シャベル 」の他に「(性について)喋る」という意味が込められており、性について真面目にオープンに話せる環境づくり、誰も被害者にも加害者にもならない環境づくり、に取り組んでいます。

 

★企画した学生のコメント

Voice Up Japan(VUJ) Waseda共同代表の蛭田ヤマダ理紗さん(4年)「海外留学した際に、海外では学内オリエンテーションで性的同意について毎回当たり前に説明があり、日本では一切触れられていないことに疑問をもっていました。」

 

文学部の浅井さん(4年)「日本の性教育では、おしべとめしべがくっついて・・・というお話ばかりで、コミュニケーションや相手の気持ちの尊重に関する話が抜け落ちていることに違和感をもっています。」

 

最初は文字だらけでレポートのようだという声が多かったハンドブックを大きく改訂し、学生にわかりやすく伝わりやすい形にするため、簡素化してイラストを増やして完成となりました。今後も随時改訂されていきたいといいます。

 

<抜粋> 性的同意6つの原則

  • 対等な関係であること
  • 意識がはっきりしていること
  • 強制がないこと
  • 十分な情報が与えられていること
  • 行動をおこす側が積極的なYesを聞く責任があること
  • 1回1回確認すること

 

学生たちの違和感や想いの詰まったハンドブックを読み、改めて、性的同意とは?性暴力に関する誤解とは?を考える機会、後輩や子ども世代への伝え方を考えるきっかけ

にしてみてはいかがでしょうか?

 

★ハンドブックURLはこちら▼▼

What’s Consent?-より良い人間関係を築く方法-

https://site-7218760-1366-3570.mystrikingly.com/

 

  • 早大生の声
  • 性的同意ってなに?
  • 性的同意6つの原則
  • なぜ早大生にとって性的同意は大事なの?
  • それってホント?性暴力4つの誤解
  • さまざまな属性と性暴力 性的マイノリティ、障害者、子ども、外国人
  • みんなで被害を止める早稲田をつくる「5つのD」
  • 性暴力に遭ったら

 

※情報は2022年3月現在