花粉症はなぜ起こるのか
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど花粉を原因として引き起こされるさまざまなアレルギーを「花粉症」と呼びます。どのような人にどのタイミングで発症するのかは、はっきりとはわからないようです。
花粉が目や鼻から入ってきて、体内の免疫システムによって「異物」とみなされると、対抗するための抗体「IgE」がつくられます。このIgEは、花粉に接触するたびにつくられるため、少しずつ体内に蓄積されていきます。こうした状態が長年続くことで、次に花粉が入ってきたときに、アレルギー反応を起こすヒスタミンなどの化学物質が分泌され、花粉症の症状を起こします。「去年までは全然大丈夫だったのに急に花粉症になった」のは、蓄積されていたIgEが、許容量を超えてしまったからなのです。
花粉症の人が気を付けたい口腔アレルギー症候群
ある種の果物を食べると口の中に反応があらわれる「口腔アレルギー症候群」。花粉症の人が食べると反応が表れやすいものがありますので、代表的なものを紹介します。
花粉 | 花粉の時期 | 花粉と関連性のある主な食べ物 |
スギ・ヒノキ | 2~5月 | トマト |
ハンノキ・シラカンバ | 1~6月 | リンゴ、モモ、大豆製品など |
ヨモギ・ブタクサ | 7~11月 | セロリ、ニンジン、メロン、スイカなど |
花粉症のウソ・ホント
Q.都会に住んでいるほうが花粉症になりやすい?
A.本当です。塗装された道が多いのが原因の1つだと考えられています。普通なら土に吸収されるはずの花粉が舞い上がり、再飛散して空気中に漂います。
Q.アレルギーは皮膚から起こるってホント?
A.アレルギーには「アトピー型」「非アトピー型」の2パターンがあり、花粉症の場合は非アトピー型です。幼児期にアトピーを発症すると、年齢とともにさまざまなアレルギーを発症し、最終的に花粉症になる可能性は高いと言われています(皮膚トラブルのアトピーについては次回)
ハーブやアロマテラピーなどをうまく使った対処方法
なるべく市販の薬を頼らずに、食生活や精油を使ってなるべく不快な症状を和らげたいですね。
- ネトル・・・ヨーロッパ原産のハーブで、花粉症などのアレルギー症状を緩和し、体内の老廃物を排出させて、浄血・造血作用もあります。ドイツでは春先の不調を予防するハーブティーとして有名です。
- ユーカリ・ラディアータ・・・鼻水、喉の痛み、咳の不快な症状に
ペパーミント・・・粘液溶解作用があるので鼻や喉のトラブルに
ティートリー・・・抗ウイルス作用に優れ、ウイルスが流行する時期におすすめです
アロマスプレーや、ティッシュに含ませて持ち運ぶなどして活用してください
薬膳など食生活で気をつけること
例えばつらい鼻トラブルの場合、熱があるか、冷えているかで対策を変えてみましょう。水っぽい鼻水が止まらない人は冷えている証拠。ショウガやネギ、シソなどを上手に採り入れましょう。一方、黄色くて濃い鼻水が出る人は、ミント、菊花やごぼうなど炎症を抑えるものがいいと思います。また、昔ながらの和食を中心に、腸内の善玉菌を増やす食物繊維や発酵食品も一緒に食べることをお勧めします。
加藤和歌子 調布市在住。AEAJアロマテラピーインストラクター、ハンドケアセラピスト、アロマブレンドデザイナー,JAMHA ハーバルセラピスト、薬膳コンシェルジュ、アートクレイシルバーインストラクター
★出産後の体調不良がきっかけで 自然療法の素晴らしさを学び、アロマ&ハーブ、中医学に目覚め、様々なスクールで学ぶ。調布市内の特養でアロマハンドケア、自宅で「アロマ&薬膳食講座」の開催、活動の幅を広げていこうと現在も勉強中。アロマで「香り」を、ハーブで「色」を 薬膳で「食」を、五感で楽しむワークショップを開催中です。