元ガミガミママで今は親教育の専門家の生駒です。
全3回でお伝えしているコラムの2回目<中編>です。
より良い親子関係のためにも、夫婦間のモラハラを減らしたい!
そんな思いを込めて書いています。
<前編>では、これってモラハラかも…と思ったら、先ずは「聞いてもらえる、分かってもらえる」場所を持って自分の心を守って欲しいと書きました。
モラハラを受ける人が悪いということはほとんどありません。
自分を責める必要はないんです。
ただ、モラハラを受けやすい人には特徴があるようです。
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それがこちら。
① 自己主張が苦手で強く言い返せない
② 素直で欲がない
③ 自分の意見を通すより相手に合せる
④ 場の雰囲気を読み、配慮する
⑤ 他者への配慮ができる
⑥ 謙虚
⑦ トラブルがあると自分に悪いところがないか反省する
⑧ 自己評価が低い(謙虚なため)
⑨ 責任感が強い
⑩ 真面目で几帳面
⑪ 他人のために自分を犠牲にすることをいとわない
http://www.senri-rikon.com/ より引用
どうでしょうか。
責任感が強く真面目で素直。
場の雰囲気を読み、他者への配慮が出来る。
問題が起こると自分を反省し、人のために何かをすることをいとわない。
どちらかというと、人間味のあるとっても良い人…
正直者は馬鹿を見るようで悲しくなりますが
そんな良い人だからこそ、モラハラの被害に合いやすいといえます。
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モラハラには加害者と被害者がいるわけです。
モラハラを受けている側は被害者です。が…
加害者もまた自分が被害者だと思っています。
えっ!何で!と思うかもしれませんが
>モラハラの加害者で「自分が悪いことをしている。相手を傷つけている」と自覚している人はほとんどいません。
加害者は、自分の方こそ理不尽な対応を受け被害をこうむっていると本気で思っています。
そもそも、自覚していたらそこまで酷い言動は出来ないですよね。
一方、本当の被害者は良い人なので、この人はどうしようもない人だと思ったとしても
「これだけ酷いことをしたり言ったりして自覚がない人なんているはずがない!」
と最後は考えます。
だから、自分が相手が言う通りに改善する努力をすればモラハラがなくなるだろうと考えます。
でも、いくら努力してもモラハラがなくなるどころか、努力すればするほど更なる理不尽なモラハラを受けることになる場合が多いんです。
そもそも加賀者は被害者の改善や努力なんて求めていません。
被害者が求めているのは、あなたを自分の思い通りに支配し眺め優越感を持つことです。
人の良い被害者はそんな加害者を哀れに思うかもしれませんが、モラハラをする側の人は自己愛が強く、他人の気持ちを考えない人が多いです。
でも一方、心のどこかには自分は他人よりも劣っていると感じている傾向があるため、被害者の努力を否定することで自分は他より優れているということを肯定したいのです。
被害者が抵抗すれば、加害者はあなたを罵倒し無視し揚げ足をとってとことん追い詰める。
被害者が改善の努力をすれば、加害者にとってはモラハラが相手を思い通りに動かす成功体験になり、あなたの努力を理不尽な仕打ちで打ち砕くことで更なる優越感を持つことになる。
これは、被害者がモラハラを受けやすい特徴を持っているからこその相互作用です。
この負のスパイラルから抜け出すにはどうしたらいいのか。
一番はそこから逃げ出すことです。
あなたが悪いんじゃない。
あなたと加害者の「相互作用の関係」が良くないのですから、加害者に会わない環境を作ることが手っ取り早く被害のダメージが一番少ない方法でしょう。
暴力があるようならなおさらです。
とは言え、子どもがいるような場合、出来れば逃げ出さずにこの状況をなんとしたいという人も多いでしょう。
でもこれ、かなりキツイです。
場合によっては自分がもっと傷つく事だって考えられます。
なにせ、相手は自分は悪くない!と本気で思っているわけです。
相手を変えること、ましてや相手が自発的に変わることは望めません。
それでも逃げ出さずにこの状況を何とかしたい!
そう思うなら…
自分が変わるしかありません。
私自身は子どもとの関係改善のために知った「親業」の理論とスキルが自分の現状を変えるのにも大いに助けになりました。
もちろん、何がいいかは100人いたら100通り。
ただ、自分の経験からも言えるのは、何を試すにしても
先ずは、自分の間違った認識を変えることが必要です。
モラハラ被害から抜け出せない人は、潜在的に「根っからの悪い人はいないし…」と考えています。
よく言えば何事もプラスにと捉えられる人なのかもしれません。
でも、この認知バイアスがかかった状態が事実を見えなくし、継続的な認知の歪みを引き起こしています。
>世の中には、どんなに酷いことを言ったりしたりしても
「自分が悪いことをしている。相手を傷つけている」と思わない人もいる。
これ、事実です。
“「自分が悪いことをしている。相手を傷つけている」と思わない人”を
プラスのバイアスで見る必要も、良い人、悪い人等の評価をする必要もありません。
世の中には、どんなに酷いことをしたり言っても
「自分が悪いことをしている。相手を傷つけている」と思わない人もいるんです。
この事実を認識出来るようになるだけでもその後の行動は変化し、」「自分が変わる可能性」は大きく広がります。
次回<後編>では、自分が変わりたい考えるあなたへ、「モラハラ被害に合わないために出来ること」を書いていきます。
<このコラムを書いた人>
生駒章子(いこま しょうこ)
【プロフィール】
・親業訓練インストラクター
・親の学校プロジェクト・主宰
ホームページ: 親の学校プロジェクト
元ガミガミママで今は親教育の専門家として、埼玉県さいたま市を中心に活動しています。学校での講演も多数。
好きなことはマンガを読むこと。
おばあちゃんになったら毎日マンガを読んで暮らしたい!
■子育ての講演・執筆 PTA の家庭教育学級、サークルでの講演 ・ワークショップを行なっています。お問い合わせはホームページから