ママハピ

気がついて!それってモラハラかも!<前編>

元ガミガミママで今は親教育の専門家、生駒です。
久しぶりのママハピコラム、今回はより良い親子関係のためにも、夫婦間の「モラハラ」を減らしたい!

 

 

そんな思いを込めて書いています。
全3回と長いですが、これを読み終る頃には、「モラハラ」からの脱出方法が見えてくるのではないかと思いますよ。

 

 

 

 

それってモラハラかも?

モラハラとは

 

(モラルハラスメント=Moral harassment)
言葉や態度などによって人の心を傷つける、精神的な暴力や嫌がらせのこと。

 

 

「精神的な殺人」とも呼ばれています。
暴力のように目に見えないけれど、生きるのが辛くなるくらい心に大きな傷を残します。
これまで多くの受講生さんと接する中で、夫婦間のモラハラは親子関係に大きく影響することも実感しています。

 

そして、子どもとの関係を見直す中で「実は見直すべきは夫婦の関係だった!」と気がつく人は多いです。

実は夫は元モラハラ男

実は私自身、出産前~子どもが小さな頃、夫からのモラハラに苦しんだ一人です。
のちに、親子関係改善のために知った「親業」の学びを夫婦関係に活かすことでモラハラから脱出。

現在、元モラハラ夫とは対等な関係を築いており、むしろ心から頼れる存在となっています。(これは言っておかないと^^)

少しあの頃のことを振り返ってみると…

 

最初の違和感

 

夫の態度に最初に違和感を感じたのは子どもが出来たことを報告したとき。
妊娠が分かったとき、先ずは夫も知っている仲の良い女友達に話しました。
次に夫。
すると…最初に友達に話したのが気に入らなかったらしく、「俺を馬鹿にしている」「非常識だ」と激高。
こちらが何を言っても揚げ足をとって「俺を馬鹿にしている」の方向に話しを持っていくので、まともに妊娠の話しが出来なかったのを覚えています。
その後も、こちらの気持ちや肝心の言いたいことはほぼ汲み取ってもらったことがありません。
基本、人の話は否定から入り、話し合うたびに揚げ足を取っては人格否定の暴言の繰り返し。
それでももうすぐ親になるんだし、「ああは言っても、少しくらいは言い過ぎて悪かったなと思っているんじゃないか…」と期待している自分がいたものの…
実際夫に聞いてみると「どうして俺が悪いなんて思わないといけなんだ!そう言わせたお前が悪い!」と返されかなり衝撃を受けました。

 

精神的にボロボロになりながらも出産

出産後も夫のモラハラは変わらずで、家族でご飯を食べにいっても子どもが愚図ると不機嫌になって途中でひとりで帰ってしまう。
家事、育児の協力を頼もうものなら「俺にやれっていうのか」とヤクザ並みの斜に構えた激高ぶり。
そんな中、ほぼうつ状態で育児をしながら仕事をして家事をして…
そりゃあそんな状態で両立が続くわけがなく、子どもが2歳の時に仕事を辞めるのですが

 

仕事の最終日、送別会のため保育園のお迎えを夫に頼んだはずが…
送別会の帰りに保育園から連絡が…「まだお迎えが来ないのですが…」と…
すぐに夫に電話をしたものの、こちらの事情を汲むでも子どもの気持ちを察するでもなく「俺は聞いてない、ちゃんと言わないお前が悪い」とスゴまれ、その後は「言った」「聞いてない」の不毛な応酬。
さすがに情けなくなって電話をブチ切り!
結局近くに住む義理母にお迎えに行ってもらったのですが、帰ってからも「お前が周りに迷惑をかけた」と言い、「仕事お疲れ様」の一言もなかったのを覚
えています。
その後、子育てに専念するも、ボロボロになった自尊心は回復せず…
むしろ、思い通りにならない我が子にイライラガミガミ…その自己嫌悪で自尊心はさらにボロボロ…

 

少々長くなりましたが
当時の夫の対応はまさに…「モラハラ!」

 

夫(妻)にはこんな傾向はありませんか?

 

■すべて人のせいにする
自分も悪いところがあったとは認めず何事においても人に責任転嫁する。
人づきあいの基本を「使える・使えない」で考えている。
■言葉で攻めで妻(夫)の心をつぶす
妻(夫)が何を言っても否定する。あげ足をとってくる。
「バカ」のような言葉だけでなく、「それでも母親(父親)か!」「一体どんな育ち方をしたんだ?」「お前が皆に迷惑をかけている」など人格やこれまでの
生き方を否定してくる。
何かやれば「なぜやったんだ!」やらなければ「なぜやらないんだ!」と怒り、「お前には常識がない」「お前が俺(私)を怒らせた」と、いかにあなたが悪
いことをしたのか、だめな人間なのかを言いつのり、妻(夫)の向上心や楽しみを奪っていく。
■2面性を持っている
周囲からは「いい人」「立派な人」「優しそう」と見られている。
裏の顔は家の家族にしか見せず、そのため友達などに話しても「夫婦なんてそんなもの」 と理解してもらえない。
■ いきなり無視する
自分の欲求が通らなければ無視、無言を長期間続ける。
でも、なぜ怒っているのか?どうして欲しいのか?をはっきり言わない。
「何か悪いことした?」と聞いても、「そんなこと言わないとわからないのか!」と怒鳴りさらに無視を続ける。
■たまに優しい
ずっと無視をしていたと思えば、時々優しくしたり、「ひどいことを言って悪かった」と謝罪したりするため、「本当はいい人で、自分が悪いから怒らせた
のかな…」と無視された妻(夫)が感じてしまう。
■夫(妻)の育った環境がモラハラ環境
夫(妻)の親の対応が上記に当てはまっており、自分の親が自分にしていたことを、妻(夫)や子どもにするのが普通だと思っている。

参考: http://www.senri-rikon.com/

 

そんな相手との日々で今のあなたは…

こんな状態はありませんか?

■夫(妻)の帰宅時間が近づくと、緊張して落ち着かない。
■言われると断れない。困っていても一人で何とかしようとしてしまう。
■夫(妻)の顔色をうかがい、こまかなしぐさまでよく見てしまう。
■間違っていても正さず流してしまう。
■自分の意見より、相手の機嫌を損ねないことを考えてしまう。
■外出先で帰宅時間を超えるとあせってしまう。
■涙もろくなっている。
■「私のせいで…私がもっとこうしていれば…」と考えることが多い。
■今までより友達との時間が楽しめない。
■今まで好きだったものに興味が持てない、長続きしない。
■死にたくなる

もし、こんな状況、自分を見つけたら、それは普通じゃないことを知ってください。

この状況を一人で我慢したり、相手の機嫌を異常に伺って暮らしているのならあなたが壊れていくだけです。

あなたが壊れる必要はないんです。

だって、モラハラを受ける人が悪いということはほとんどないのですから。
自分を責める必要はないんです。

モラハラ被害に合う人の多くは思いやりのある優しい人が多いです。
その分、心は傷つきやすく壊れやすいんです。

これってモラハラなのかな…と思ったら

もし、上記のような状況だと感じたら、この状況を理解してくれるところで話しを聞いてもらってください。
行政、民間、相談できる場所はいくつもありますが、先ずは行政機関の無料相談で話しを聞いてもらうのもいいかもしれません。

■埼玉県男女共同参画推進センター
https://www.pref.saitama.lg.jp/withyou/counsel/guide.html
相談料は無料、電話相談やインターネット相談もあります。

私が住んでいる場所は埼玉なので埼玉の情報を載せましたが、その他の地域についても行政機関の無料相談がありますのでぜひ調べてみて下さい。

以降、中編に続く。
★<中編>では、モラハラ被害に合わないために、モラハラを受け易い人の特徴をみていきます。

 

<このコラムを書いた人>

生駒章子(いこま しょうこ)

【プロフィール】
・親業訓練インストラクター
・親の学校プロジェクト・主宰
ホームページ: 親の学校プロジェクト 
元ガミガミママで今は親教育の専門家として、埼玉県さいたま市を中心に活動しています。学校での講演も多数。
好きなことはマンガを読むこと。
おばあちゃんになったら毎日マンガを読んで暮らしたい!

■子育ての講演・執筆 PTA の家庭教育学級、サークルでの講演 ・ワークショップを行なっています。お問い合わせはホームページから