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働く2018/12/29

タイプ別・いつか働きたいママのための就職アドバイス

年間数回、各地で開催している主婦のおしごとフェアでは、子育て女性のみなさまから様々なご相談をお受けしています。

今回は子育て経験のあるキャリアカウンセラーの朴澤和歌子さん、舛廣純子さんに、よくあるご相談とアドバイスについて伺いました。

 

ママハピ運営/ルバート・谷平(以下「谷平」)

「子育て女性によくある就業のお悩みやご相談の傾向はありますか?」

 

キャリアカウンセラー・朴澤和歌子(以下「朴澤」)

「2つのタイプの方がいらっしゃいます。1つは、『働くことはしっかり決めているけれども不安・自信がない』という方。

2つ目は、『何となくいつか働きたいと思っているけれども、それも色々考えると覚悟にいたらず悩んでいる』という方。」

 

谷平「1つ目の、働くことは決めているけれど、不安だったり自信がないという皆さんには、どんなアドバイスをされていますか?」

 

キャリアカウンセラー・舛廣純子(以下「舛廣」)

「1つ目の不安な方は、以前にやっていたお仕事の経験の棚卸だけでなく、家事育児の主婦スキルからも強み分析をするのもいいですね。主婦としての家事育児経験も立派な強みのスキルが身についています。色々なバックグラウンドの人が参加するPTAなんて会社より難しいですし、お母さんはマルチタスクにいろいろなことを同時にやれる方が多いです。笑顔や振る舞いが素敵な方も素晴らしい強みになります。」

 

朴澤「Will(やりたい)、Can(できる)、Must(制約条件)の3つの重なるところを探すようにお伝えしています。経験の棚卸しをして細かくブレイクダウンしてみると、事務をやってたから事務しかできないとか、アパレルやってたからアパレルしか難しい、とかではないんです。

 

例えば、アパレルの経験をいかして、商品管理やECサイトの事務職を模索するとか、経験者でブランクがない方でも狭き門であるオフィスでの事務職にこだわらず、事務と接客が融合しているコールセンターやマンションコンシェルジュ、医療事務などから復帰してみる、など強みをいかした踏み出し方は様々なんです。」

 

舛廣「Mustの部分に関しては、思い込みがある方も多く注意が必要だなと感じています。例えば保育園に入れない、といった場合に、ファミリーサポートや保育ママ、行政の一時保育なども調べましたか?と聞いてみると意外と保育園以外に選択肢を情報収集してない方も多いです。家から近い、14時までしか働けない、など場所や時間にこだわっている方も、よくお話を聞いてみると、交通時間をいれてトータル17時にお迎えにいけるなら少し遠い場所で時短勤務でもいけますよね、一時保育を使えばもう少し働けますね、などのお話になることも。」

 

谷平「2つ目の、そもそも働くことにしっかり覚悟が決めにくいという方へのアドバイスはいかがですか?」

 

朴澤「一番大事なのは、まず自分がどうなりたいかのイメージと経済面の長期目線を持つことです。厚労省のHPにもライフプランの整理ができるツール(私のキャリアと子どもの成長シート)などがあります。例えば子どもが中学生に上がるとき、高校生になるとき、自分は何歳で、旦那さんは何歳で、その時どうなっていたいのか?どんな時間の過ごし方をしているのか?

そして子どもにはどういう教育を受けさせたいのか?それにいくらかかるのか?旦那さんの給与は一生右肩上がりではない時代に、塾代等もものすごくかかります。」

 

舛廣「こちらのケースも実は思い込みを持たれている方が結構いるなぁと感じています。『全部そろってないといけない』『子どもは小さいうちは預けない方がいいんじゃないか』『前のキャリアをそのまま活かさないといけない』などもよくある思い込みですね。今の育児に精一杯で、長期で自分がどうなっていきたいのかというビジョンや経済リスクに備える目線が抜けてしまっている方が残念ながら多いのだと思います。」

 

朴澤「そうですね。子育てが落ち着いたら働こうと思ってたけど、待ってても子育てって終わりがなかった!介護も入ってくることもある。もっと前にやれたかもしれない。もっと前に踏み出してたらもっとブランクを縮めて選択肢も多かったかもしれないのに。とお話する先輩ママさんも多いですよ。」

 

谷平「思春期の子のお母さんたちが『私のためにばかり時間を使って生きてるのは重い』『彼女と食うからご飯いらない』と言われ始めたのが衝撃だった、初めて自分の人生を生きようと感じた、なんていうお話も伺ったことがあります。親の助けがいるベビー時代には想像もつかない自立時代が待ってますもんね。」

 

朴澤「私自身も、日々を進めるのに無我夢中な時ほど、長期の目線!を自分に言い聞かせています。ですが、この長期プランを考えてみるとき、『かっちりと将来設計しなければならない』と思うと、難しくて嫌になってしまいますよね。一旦イメージはするけれど、それが“確定版”でなくていいんです、ということもお話しています。当然、子どもも成長で変化するし、それによる家庭の状況、自分の考えや欲求も変わりゆくもの。なにせ、時代も社会も本当に変化の激しい時代ですし。」

 

 

舛廣「まずは扶養内でもいいから働き始める大事さやメリットもぜひ知ってほしいですね。自分の成長やキャリア面でもそうだし、年金という面でも早く踏み出すと長期ではメリットが高いです。最初は自己投資みたいな要素が強くなる面もあるでしょうが、ブランクが長くなるとご自身もより一歩踏み出すのが怖くなってしまうとよくご相談も受けますし、より求人マーケットでは採用されにくくなるリスクがあがるのも事実ですから。」

 

朴澤「短期に極端な完璧を目指さないことが大事です。できることからまず早く踏み出すと子どもが自立したあとの人生にもメリットが大きいですね。『子どもが小さい今は働かない』とご夫婦で決断される場合も、その後の塾や受験にいくら必要か、2人になったときに余暇費が確保できるかなど含めて、中長期目線でしっかりお話し合いをしてみてほしいです。」

 

舛廣「子どものために働くのはよくないかも、という思い込みやデメリットのほうばかりご夫婦でアンテナが立ってしまうのも勿体ないですよね。働いているお母さんの背中を見せることや、中長期でいい教育を受けさせられるなどメリットもたくさんあります。」

 

朴澤「子どもの夏休みや冬休みは休める仕事がいい、というご希望も時々伺いますが、それだと給食の調理のパートといったお仕事以外にはなかなか見つけるのも難しいです。長期の投資と思って預け先など色々と工夫してみると、結果的に人生トータルで元が取れる場合もあります。最初からパーフェクトを目指すと、フルタイムで家族も生活を変えてもらって、でも預け先がないし、働こうかどうしようか・・・、とループに入ってしまうので、完璧は目指さずできるところから踏み出すのがおすすめです。」

 

舛廣「託児所がある仕事ですとか、時短事務は人気の希望なのですが、例えば企業コストがかなりかかってしまう託児所があるのは医療系が多く介護職などに多いです。時短の事務も案件がかなり限られているうえに、経験者でブランクがない方でも狭き門となっています。託児所があって、時短で、家からも近くて、体力的にもきつくなくて、と条件を上げだすときりがなくなってしまう方も中にはいますが、そこで大事なのは『一番譲れない条件はなにか』を見極めることですよ、とよくお伝えしています。」

 

朴澤「先ほどお話したように、細かく家庭や前職での経験をみていくと、こだわっていた職種に限らず、強みをいかせる求人が見えてきたりしますよね。」

 

 

谷平「お話をまとめると『長期目線で自分の人生と家計をみてみよう』『働くメリットにもアンテナを立ててみよう』『短期で一足飛びにいかないので、まずできるところから一歩踏み出そう』ということですね。」

 

舛廣「皆さん、働こうと本気で意思決定ができれば、そのあとの情報収集は早いですね。人生を逆算して、今から自分が始められることを考えるということだと思います。

今は企業も主婦の青田買いをしている時代。パート採用で2~3年会社の文化に慣れた方を社員化する人事戦略をとっている企業も増えています。」

 

朴澤「全て一気には理想にいけないだけに、中長期でそこに近づけるためのプランということですよね。」

 

谷平「パートや契約社員から入社して管理職や役員になっている方もわりと増えていますよね。」

 

舛廣「企業側も時間が短い社員とフルタイム社員は平等にフォローして、優秀な時短社員をしっかり戦力化していこうという傾向は出てきているのではないでしょうか。」

 

谷平「貴重なお話ありがとうございました。読者の方で主婦のおしごとフェアにいらっしゃる機会がある方は、ぜひキャリアカウンセリングや適職診断ブースもご活用ください。」

 

 

 

 

(左)朴澤和歌子 キャリアカウンセラー
(国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、公認心理師登録申請中)
日本アンガーマネジメント協会認定ファシリテーター
ママ子育て・キャリア支援ChiffonStyle代表
株式会社ルバート『ママハピ 千葉サロン』主宰

神戸大学文学部心理学科を卒業後、人材総合サービス会社(株式会社クイック)にて採用・人材支援の法人営業を経験後、人事コンサルティング、人材開発事業の立ち上げを経験。

独立後13年間、厚生労働省の相談機関などで、自立を目指す若手・女性やママのキャリア支援、心理支援で活動中。

 

 

(右)舛廣純子 キャリアカウンセラー(国家資格キャリアコンサルタント)

日本女子大学人間社会学部文化学科卒業後、化粧品商社に営業職として入社。会社の民事再生、自身の出産・育児を機に2 回の転職を経験。自らの転職経験からキャリア支援に関心を持つようになり、社会保険労務士、キャリアカウンセラーの資格を取得。2007 年、キャリアカウンセラー・講師として独立。大学・高校などで就職支援やキャリア教育を行うのとともに、民間の人材紹介会社で社会人の転職支援を行う。

著書:「就活生に親が言ってはいけない言葉 言ってあげたい言葉」

WEB媒体「ORDINARY」にて、多様な仕事のインタビュー記事を「しなキャリ図鑑」として現在連載中。

http://ordinary.co.jp/author/junkomasuhiro/

 

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