こんにちは。キッズ食育トレーナーの玉谷さとみです。
私は、栄養教諭として一昨年度まで小・中学校の食育に携わっており、
学校の給食時間にいろいろなクラスの様子を見てきました。
小・中学校教諭にとって、「給食の時間」というのは、休憩の時間ではなく、
「教育の時間」という認識で、その時間でも、よいクラスづくりをしています。
給食時間の雰囲気をよくするため、食事のマナーを意識できるよう促し、
食べる意欲が高まるような雰囲気づくりをし、様々な工夫をしています。
小学校の学校給食での食育の様子を紹介しながら、
家庭でもできる食育についてお伝えしたいと思います。
【学校給食での食育をおうちでも実践してみよう!】
Point1:まずは、大人が楽しむ
よい雰囲気をつくるために、まず、担任の先生が給食の時間を楽しんでいます。毎日長い時間をともに過ごし、信頼している担任の先生のことを、子どもたちはとてもよく見ているし、担任の先生の影響力は絶大です。
→ おうちでも、信頼しているお父さんお母さんが楽しんでいる姿を見るのは子どもたち もうれしいはずです。まずは大人が楽しむ。それを見れば、子どもたちも自然とニコニコになり、楽しい雰囲気が生まれます。
Point2:テンションを上げる言葉がけ
担任の先生が、「今日の給食は何かな?いい匂いがするね。」と言うと、教室の子どもたちは給食に対してわくわくする気持ちが高まります。
食缶のふたを開ける時、お当番さんが「わぁ、おいしそう。」と言うと、それを聞いた子たちの頭に「今日の給食はおいしそう」とインプットされます。
→ おうちでも、「おいしそう」「いい匂い」「かわいい」「すごい」などイメージアップする言葉を使うように心がけると、自分も、それを聞いた子どもたちも食事が楽しくなるでしょう。
Point3:よいお手本を意識する
お互いに楽しく食べるためには、気持ちのよい食事マナーが必要です。学校給食でも、そのことについて学習しています。
例えば・・・
☆ 手をしっかり洗おう
☆ みんなで準備しよう
☆ 「いただきます」「ごちそうさま」のあいさつをしよう
☆ みんなで楽しく食べよう
☆ みんなで片づけよう
そして、給食中に、決めたマナーが守れない様子が見られたら、よいお手本が意識できるような声かけをします。
例えば、姿勢の悪さが気になったら、クラスの中で姿勢よく食べている子を探して「○○くん背筋がピンと伸びていていいね!」と褒めます。すると、まわりの子どもたちの姿勢もピンと伸びます。そのあと、「このクラスはみんな姿勢がいいね。」とみんなのことも褒めると、子どもたちはニコニコになれます。
→ 楽しい雰囲気を保ちながら食事マナーを教えるのは中々難しいことです。おうちでも、まずは、気を付けてほしいルールやマナーを伝え、大人がお手本を見せることが大切です。よくできているところは「いいね!」とほめてあげると、ニコニコが生まれます。それだけでなく、ほめることで“きちんと見ているよ”ということが伝わり、意識が高まります。
Point4:苦手な食べ物も思わず食べたくなる雰囲気作り
家では食べられない苦手な食べ物も給食では食べられるという話をよく聞きます。これは、“学校給食だから”と本人が残さないよう努力していることももちろんありますが、まわりの雰囲気による場合も多くあります。先生やまわりの友達がおいしそうに食べる姿は、その食べ物のイメージをよくします。おかわりに行列ができると、思わず、私も食べたいという気持ちになることもあります。さらに、苦手なものをがんばって食べたり、残さず食べたりすると、その姿を見て先生や友達がほめてくれることもあります。
→ お子さんが苦手な食べ物も、食卓に並べて、家族がおいしく食べる姿を見せることがポイントになります。それを見てすぐに苦手克服にはならなくても、家族がおいしそうに食べる姿の記憶がいつの日か、食べてみるきっかけになるかもしれません。そして、食べられる量まで減らしてもよいので、もし食べることができたら、たくさんほめてあげてくださいね。
―自己紹介―
玉谷さとみ
平成16年度~令和元年度まで、小中学校の学校栄養職員/栄養教諭として子どもたちの食育に携わってきました。退職後は、日本キッズ食育協会でキッズ食育トレーナー資格を取得し、子どもを対象とした食育スクール「青空キッチン甚目寺スクール」を主宰しています。
自分の力を発揮するための体を作るのは食べ物です。
食育は夢をかなえる土台になります。
子どもたちが食育について学ぶことができる
青空キッチン甚目寺スクールでは、体験レッスン募集中です!
ブログ:https://ameblo.jp/tamasato2020/
青空キッチンHP:https://aozora-kitchen.com/
日本キッズ食育協会HP:https://kids-shokuiku.jp/