食を通して視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感を刺激!
五感を意識した声かけをすることで
今まで食べることに興味がなかった子や好き嫌いがある子も食事への意欲がわき、
「食べるって楽しいね!」というイメージにつながります。
今回は五感を使って親子で一緒に楽しめる声かけをご紹介します。
①見てみよう♪(視覚)
買ってきた野菜を冷蔵庫に入れる時や料理をする時など、
野菜を手に取った時がチャンス!お子さんに声をかけて一緒に観察してみてください。
例えばしめじ。
「見てみて~!しめじの赤ちゃんがついてるよ~!」
「本当だ!きのこって可愛いね。」
「上の部分が小さい傘みたいだね。」
と食材の特徴を観察することで食材を身近に感じるきっかけになります。
「苦手」と思っていた食材にも興味を持ってくれるかもしれません。
また食材の特徴だけでなく、食材の色にも意識して「何色かな?」など声かけをすることで
色彩感覚も養われますね。
②触ってみよう♪(触覚)
お子さんと一緒にスーパーに行くと
子どもたちは食材に興味が出て触りたくなることもありますよね。
そこでお家で食材を触る機会を作ってみることをおススメします。
「どんな感触がする?」
「さんまってヌルヌルするね。」などと声をかけることで食材への想像力が広がります。
「さつまいも、ホクホクして美味しいね。」と舌触りを通して食感も楽しみます。
その時に「ヌルヌル」「ホクホク」など言葉で表現することで語彙力アップにもつながります。
③聞いてみよう♪(聴覚)
食材を炒めたり、焼いたりしている時
お子さんと料理を楽しむチャンス!お子さんと一緒に耳を澄ませて音を楽しんでみてくださいね。
「あれあれ?フライパンから音が聞こえるよ。」
「パチパチなっているね。」「ジュージューって美味しそうな音がするよ。」
と食材が焼けている音から美味しそうな料理を想像することが出来ます。
④嗅いでみよう♪(嗅覚)
「きのこってどんな香りがするかな?」
「さんまの焼ける匂いがしてきたね。」
食材を触る時や料理が出来た時など料理中は匂いを楽しむタイミング!
匂いをかいでいるとだんだんお腹が空いてきて食欲も増します。
食べる前にどんな匂いがするか会話をすることで、食事の時間がますます楽しみになりますね。
⑤食べてみよう♪(味覚)
味覚は子どもの頃に多くの味を経験することで育つと言われています。
おすすめなのは旬の食材を選び、素材そのもののうま味を味わうことです。
素材本来のうま味を味わうことで味覚の幅を広げることにつながります。
「美味しいね」
「よく噛むとご飯が甘くなるね」
「旬のさつまいもって甘くて美味しいね」
食事の時にどんな味がするかを声かけすることで素材の味を楽しみます。
また食べ物の味を言葉で表すことで表現力もアップします。
食への興味が出るのは3歳から9歳頃と言われています。料理を作らなくても日常で五感を刺激させる声かけをすることで十分楽しめますよ。
これからお米やいも類、木の実やきのこなど美味しい作物が実る「食欲の秋」がやってきます。ぜひこの機会に五感を意識した声かけを通して発見や想像力を育み、食が楽しくなる親子のコミュニケーションを楽しんでみてくださいね。
住澤陽子
◇キッズ食育トレーナー/管理栄養士
◇病院勤務3年・保育園勤務6年の経験を生かし、大田区大森にて食育スクール〈青空キッチン大田区大森スクール〉を開校。
◇双子(男女)母として定期的に多胎児子育ての離乳食や幼児食のアドバイスを行う。