チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美です。
先日、あるご縁で『子どもが教えてくれたこと』というフランスの映画の監督と、トークイベントをさせていただく機会がありました。
その映画の主役は、重病や難病を患っている5人の子ども達です。
最初は、テーマ的に重たい映画なのかなと思いお仕事をお受けするか躊躇していたのですが、イベントに先んじて映画を観させていただいたところ、これがとっても清々しい素敵な映画だったのです。
それは、この映画の主人公が“病気の子ども達”ではなく、“病気と向き合って自分の人生を一生懸命に楽しんでいる人たち”として描かれていたからです。
まずびっくりするのは、幼い子ども達本人が自分達の病気についてきちんと語ったり、治療について医療関係者と話し合ったりする姿です。
そんな姿からは、“子どもは未熟で未完成”というような印象は全くなく、人として自分の人生をしっかりと受け止め、自分の人生は自分が決める、という力強さを感じます。
一方で、見た目では病気とわからないほど元気に楽しそうに健常児と遊ぶ姿も描かれています。そんな子ども達もやはり、不安になったり痛がったりして泣くシーンもあり、そんな時は家族みんながあらゆるサポートをしています。
このような映画を観て、お国柄によるものかと、よほどフランスの家族は関係性が良いのかと思ったのですが、監督曰く、こういった病気の子ども達をもつ家族はフランスでも8割は離婚をしてしまうそうですし、離婚をしなくてもやはり子どものケアは母親に偏ることが多く、母親の指示を待っているだけの父親も多くいるのが現実とのことでした。
そういった意味では、日本が遅れているわけではなく、きちんと子どもと向き合っている家族はどこにでもいて、そうでない家族もどこにでもいるのかもしれないと思い、少しほっとしました。
実際にお子さんを亡くされている監督ご自身が、娘さんの2歳のお誕生日に病気の告知を受け途方にくれているその日に、「きちんと子どもには真実を伝えよう」と旦那様に言われて支えられたそうです。
やはり辛いことも家族で向き合って受け止めるためには、前に進もうとみんなを引っぱってくれる人がいるということが、大きな支えになることは言うまでもありません。
家族が病気になったり離れ離れになったりと、何か大きな出来事があると、家族の繋がりは強くもなるし脆くもなるのだと思います。
大きな出来事がなくても、日ごろからそれぞれの役割を意識して決めておいたり話し合っておくことが、いざと言うときの団結にも繋がるのかもしれませんね。
以上
最後までお読みいただき、ありがとうございました
チャイルド・ファミリーコンサルタント
山本直美
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