「ペップトーク」という言葉を聞いたことがありますか?
大手企業やスポーツ選手が、やる気が湧いてくる言葉術として採り入れて、成功している言葉の使い方のことです。
ピンチや失敗など、ネガティブな場面でも、ポジティブな言葉に置き換えて表現することで、モチベーションを高め、望ましい結果を手に入れるための言葉の使い方がペップトークです。
スポーツ選手、部下の指導はもちろんですが、子育てにも応用できますし、自分に対して使うこともできます。
では、そのペップトークを使うとどのような良いことがあるのか。
その効果はやる気が出てきて、出来なかったことができるようになったり、粘り強くなったりすると言われています。
こんな言い方していませんか?
「こぼさないように食べてね」「どうして何度やってもできないの?」「風邪ひかないようにしなさい」
ヤル気を出させるために、こんな言葉を子どもに言っていませんか?
けれども、実は逆効果になってしまうことがあるのです。
「こぼさないように食べてね」は「こぼしなさい」に聞こえるし、「どうして何度やってもできないの?」は「あなたはできない子だ」に聞こえるし、「風邪ひかないようにしなさい」は「風邪」の部分しか印象に残らないのです。
なぜ、そんなことになってしまうかというと、人間はイメージする力が強いからです。
頭の中でイメージしたものと、現実との区別が脳にはできない特徴があります。
だから、スポーツ選手は良い結果が出せる自分をイメージすることで、心も体も勝利に向かっていけることが分かっていて、イメージトレーニングをしているのです。
こう言ってみよう
「こぼさないように食べてね」は「上手に食べようね」
“上手”という言葉にはポジティブなイメージがあるので、こぼさないで食べられるようになります。
「どうして何度やってもできないの?」は「どれくらいできる?」「分からないことがあるのかな?」
“できない”ではなく“できる”という言葉を使うことで、できるイメージが与えられてやる気を引き出すことができるようになります。
「風邪ひかないようにね」は「温かくしようね」
「~しない」という禁止の言い方ではなく「~しよう」というポジティブな言い方の方が正しくイメージが伝わります。
子育てにイライラしたら
ワガママばかり言ったり、泣いて駄々をこねたり、子育て中はネガティブな感情になることもありますよね。
そんな時は、まず状況を受け入れます。でも、「イライラする」「腹が立つ」と気持ちを言葉にはしないでください。
ますますネガティブな感情になってしまいます。
ですから、ネガティブな感情をポジティブな言葉で表せないか心の中で探してみてください。
「私の前では素直な気持ちを出してくれている。素直な子に育っている」
「私のことを信頼してくれる子どもがいて、幸せだな」
そして、自分に向かって、言い聞かせてください。「元気な子どもに成長してくれている」「私が毎日頑張って育てているから、こんなに素直に気持ちを表現できる子になっている。私なら今の状況を乗り越えて子どもと一緒にもっと成長できるはず」と。
毎日の生活の中で、ネガティブな気持ちになってしまうことは誰にでもあります。
けれども、プラスのイメージを自分にも相手にも与えて、モチベーションをアップした方が絶対に良い結果が出ると思いませんか?
気持ちが沈んだら、やる気が出るペップトークのことを思い出して、是非参考にしてみてくださいね。
出典:子ある日和
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