ママハピ

子どもたちに体験させたいことは、「生活のすべて」

こんにちは。
チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美です。

冬らしい日々が続いていますね。
先日のように雪が降ったら、都会の交通機関は機能しなくなってしまいます。
皆さん、大丈夫でしたでしょうか?
そうそう。先日の雪。少しおさまった翌日に、
大人も子どもも、雪の感触を楽しめましたか?
絵本で育むプログラム「ウィズブック」で大切にしているのは、
まさに、フィールドワークです。
雪なんて恰好の教材!大人がそんなこと言わなくても、
町行く子どもたちは無心になって楽しんでいましたね。
たとえば、やわらかい雪も、時間が経てば固まります。
そして、解けると水になります。大人にとっては、
目に見えて分かっていることでも、子どもは知らないことばかりです。
言葉と体験がつながるということは、子どもにとって、
とても深いこと。「概念を知る喜び」につながっています。
「奇跡のひと」と言われた、かの有名なヘレンケラーは、
ものの言葉を覚えて、表現することを覚え、勉強が楽しくなりました。
アン・サリヴァン先生がヘレンケラーを水道に連れていき、流れる水に手を手向け、
「water」と言って教えたということはあまりにも有名です。
子どもたちは目が見えているから、
雪は解けるものと分かっている。
雪だるまをどうやって作るかわかっている。
と思っていませんか?
もちろん、答えはNOですよね。
はじめて雪を触り、雪だるまを作って、
翌日、解けて水になっていることに気づき、
水になるということを知る・・・のですよね。

 

私も子供のころ、一生懸命作った雪だるまが、次の日になくなった経験をしました。
翌年、それはすごく嫌だと記憶に残っていたので、
雪だるまを全部冷凍庫に入れました。
毎日毎日、冷凍庫を開け、小さくなっていく雪だるまを見て悲しみました。
冷凍庫もダメだ!って(笑)
「子どもたちに何を体験させたいか?」と聞かれることがありますが、
“生活全般”とお答えします。
あれもやってあげたい!これもやってあげたい!では、
冷蔵庫に食べ物を詰め込んでいる状態になります。
世の中にある楽器をすべて体験させるのは不可能ですし、
世界中、旅をさせるのも不可能です。
だから、私は、それが叶うのは絵本だと思いました。
子どもたちの体験と言葉をどうつなげるかを考えたら、
絵本の世界で深められたら十分だと思ったのです。
「概念」を味わっていく感動。
子どもにとっては毎日が感動ですから、
概念が広がっていくことも、また、感動なのですね。
子どもたちは、感性が磨かれる、
感動する心を持って生まれています。
残念だったな、悲しかったな、と子どもたちなりに
感じていることがたくさんあります。
“概念”が分からないままでいると、感受性が低かったり、
考えない子になっていきます。
「毎日を、ひとつひとつ丁寧に育てていく」ということは、
こういうことなんですね。

 

 

チャイルド・ファミリーコンサルタント
山本直美

 

CFC(チャイルド・ファミリーコンサルタント)山本直美

 

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