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働く2016/02/22

【特別インタビュー】二児の母・時短で社内トップのコンサルタントにきく働き方(株)ワーク・ライフバランス大塚万紀子氏

 

以前は言葉だけが独り歩きしていたイメージの「ワーク・ライフバランス」。ワークとライフの二者択一というイメージで誤解されがちでしたが、本来は、豊かな人生(ライフ)によって得られる情報、価値観、人脈などがよりワークを充実させる財産になる、「ワーク・ライフシナジー」というイメージに近い考え方のことです。

 

 

そんな考え方を広められ時代を後押しされてきた、株式会社ワーク・ライフバランスの創業メンバーでもいらっしゃるパートナーコンサルタント・大塚万紀子さん。二児の母で時短勤務ながら社内トップコンサルタントとしてご活躍です。ママハピ代表の谷平が企業目線とママ目線両方の立場で、企業のお取り組みから時短ハイパフォーマーとしての1日のスケジュールまで、様々な角度からお話を伺いました。

 

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◆ママハピ谷平:大塚さんは2006年に小室社長のパートナーとして(株)ワーク・ライフバランスを創業されたとのことですが、当時より子育てや介護に対するリスクに気づいて働き方や文化を見直したいという企業は増えている印象です。実態はどうなのでしょうか?

 

 

◆大塚氏:そうですね。私たちのお客さまは大企業が多いイメージをもたれやすいのですが、地方の中小企業は大変多いです。大量生産・大量消費時代は長時間働くことで成果が上がっていましたが、今は物もサービスも多様化し、その質や付加価値が求められる時代。ビジネス構造が変わる中でさらに2010年ころからは労働時間の問題や経済成長鈍化のニュースが増えてきました。その中で団塊世代が75歳以上に突入し、介護人口がものすごく増えていきます。ところが団塊ジュニア世代は兄弟が少ない、男性未婚率が高め、共働きが多い。なので働き盛りの男性を含む多くの社員が、休んでも昇進昇格できる働き方や仕組みを作らないと立ちいかない、ということに気づいてきた経営者が増えてきました。

 

 

◆谷平:企業のニーズは規模や業種職種に傾向などはないのでしょうか?

 

 

◆大塚氏:私たちも意外でしたが、傾向は少なく、同じ業種職種でも「経営者次第」ですね。情報を収集され気づいている経営者が増えてきているので、お陰様でワーク・ライフバランスは、インバウンドやご紹介のみで営業せずにご利用いただけているのです。地方の中小企業なども社員10人など少ないからこそ貴重な戦力を失いたくない、戻ってきてほしいから、というニーズは増えています。

 

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◆谷平:お金と人材が豊富な大企業だからできるんでしょ?という見方もありがちですが、中小企業経営者は少ない人材を大切にしたいからアンテナが高いんですね。そうはいっても資金や人材不足な中でどんなお取組みができるんでしょうか?

 

 

◆大塚氏:いかにお金をかけずに楽しみながら変えていくかだと思っています。従業員もお金より「新しい報酬」つまり、中抜けや休みがとれるとか柔軟に働けることなどを望む人が増えています。

 

例えば、ある中小企業さんではオフィスの一部2畳くらいを仕切ってお子さんが小学校から帰ってきたらそこで宿題を見てあげながら仕事ができるような環境をつくり、子育てと仕事の両立を支援する、という柔軟対応を取り入れたり、残業をする人には恥ずかしいマントをつけて「残業=仕事ができいない人がする」という文化をつくって「何となく残業」を減らしながら業績をアップさせるなどされました。

 

ライフ事情がお互いよく見えるようコミュニケーションを改善して助け合いしやすい風土をつくった事例もあります。休暇に入るご本人も助けてもらってるから他の人や会社にもっと貢献しようという意欲が高まりました。

 

 

介護問題を見える化するのもおすすめです。

 

自分を中心にした家系図で親、兄弟など年齢や住んでいる場所を見える化し、誰が誰をみるの?にきちんと向き合って考えると誰かにしわ寄せが行きすぎて介護うつリスクがあるよね、など現実的に近い将来の働き方を考えられます。男性含め全従業員1人1人がもつリスクとして体制を見直す必要性がわかります。子育てと違って介護は明日突然きますから。

 

 

◆谷平:大塚さんは二児の母で時短ながら社内トップコンサルタントとして活躍されているとのことですが、具体的に稼働時間は何時から何時で、どのようなやりくりをされているのでしょうか?

 

 

◆大塚氏:8歳と3歳の娘が2人います。通勤に45分ほどかかるのですが、例えば2/2のスケジュールはこんな感じです。

 

 

6:30 お姉ちゃん起床、終わっていない宿題をやる

7:00 朝ごはん(自分は野菜ジュースなど)、身支度

8:00 夫が送迎、お姉ちゃんは学校へ出発

8:15 自分の準備を終え出発

9:30 通常は始業ですがモバイルワーク体制があるので霞ヶ関駅カフェでこの日は作業

10:30 行政と打ち合わせ

11:30 オフィスに戻り、後輩育成の面談

13:00 出張の準備

14:00 クライアント提案打合せ

15:00 連載記事執筆(集中タイム札を立てて集中!)

16:00 オフィス書類整理、社内の質問(マネジメント)

17:00 各地に出張中の同僚コンサルタントと地方創生に関するTV会議(PCでWEB会議はよくやります)

17:30 退社

18:15 妹のお迎え

18:20 お姉ちゃんが学童から習字にいっているのでお迎え

19:00 ごはん

20:00 お風呂

21:00 子どもと一緒に就寝(一緒に寝てしまいます。妹は小さいので22時くらいまでぐずぐずしているときもありますが、21:00を毎日守るようにしています)

 

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◆谷平:いい仕事をして8時間睡眠は理想ですね。

 

 

◆大塚氏:そのかわり実働7.5時間は本当に一生懸命働いています。10分の隙間時間にできることは常に頭にいれておいてやりますね。例えば経費精算。まとめてやると時間もかかってストレスですが、細切れに片づけておくと月末がラクです。それに勝負服とそうでない服も決めています。ワンピとジャケットがよく使う勝負スタイルです(笑)

 

 

◆谷平:自分の日々の選択をラクにするということですね!他に具体的な小技はありますか?

 

 

◆大塚氏:平日はルンバにして休日にしっかり掃除にしたり、普段は夫が片付け担当ですが不在時は食洗器に頼っています。洗濯は私が回し、夫が干しています(乾燥機が嫌だということで、干す担当をしてもらっています。笑)。あとは、料理は苦手ってことではないのですが好きではないほうなので土日に作り置きしたり、週1の有機・無添加中心の食材宅配サービスをうまく使っています。

 

多忙な朝はネックレスやピアスを忘れがちなのでポーチに常にいれといたり。

 

園のママ友とも20分預かってもらったり、逆にうちに来てもらって預かったり、と助け合いをしていて、夫婦4人で子ども4人を育てる体制みたいなものもつくっていますね。

 

 

◆谷平:1人で抱えず頼ったり工夫していくことも大事ですね。細かくて具体的なノウハウが子育てママにはためになります!

 

御社の朝メール・夜メールの情報共有事例を著書で拝読し、弊社もみんなで似た形を始めたのですがお互いのタスクが見える化していいですね。

 

 

◆大塚氏:朝メール・夜メールでこまめに同僚と情報をシェアするのは有効です。何かあったときの調整時間を最短にできるしリスクヘッジになります。小さな会社でもまず自分1人から朝メール・夜メールを始めてみることもできる一歩の1つです。

 

 

◆谷平:旦那さんとのコミュニケーションに悩んでいるママさんも多いですがアドバイスはありますか?

 

 

◆大塚氏:働くことを通じて何をしたいのかしっかり考えることですね。単に給与をもらえればいいのか、特技をいかして何かしたいのか、使命に取り組みたいのか?何でもいいですが楽しく誰かのために働く、そしてせっかくならあえて欲張りになってほしいです。

 

目の前の短期的なことだけでなく、先行きの長期の話から短期の話に引き戻すのがコツです。

 

10年後、20年後にこういう暮らしをしたいよね。子どもにこういうことしてあげたいよね。お金持ちじゃなくても心も含めて豊かでいるためにこのくらいの蓄えや一定収入を頑張れたら嬉しいよね、と。現実的なマネープランは必要です。

 

 

試算では以前は夫1人で子ども3人を育てられた時代が今は平均1.2~1.3人を育てるのがいっぱいという時代。あなたが倒れた時も考えたい、稼いでくれる以上に時間と心を家庭に割いてもらえるのが幸せ、というような話をしてみるのもいいかと思います。

 

ある調査では夫の年収が100万円下がることを1日約15分の会話で満足感に変えられるというデータがあります。

 

 

◆谷平:子育て中の働くママや働きたいママさんへメッセージをお願いします。

 

 

◆大塚氏:家庭ごとに状況はいろいろですが、家庭・育児・仕事・地域活動など色々な軸があることがこれからは武器になります。ぜひ、どれも諦めずに追いかけてみてください。

 

できることから1つずつでも変わっていきます。

 

ご主人の理解を得るところから、という方はまず話をしてみるとか、朝時間を少し手伝ってもらうなどから始めるのもいいと思います。

 

男性は脳の作りが女性と違いますからファクト、データが大事。感情的にならず、世の中の動きや理論を伝えるのもコツです。

 

困っているママ同士で連携してチームをつくることも有効ですよ。チームを家庭だけでなく園の友達など広げて考えると変わります。

 

ぜひ一緒に欲張りに追いかけていきましょう。

 

 

◆谷平:貴重なお話ありがとうございました。

 

 

 

(株)ワーク・ライフバランス

パートナーコンサルタント 大塚万紀子

 

【大塚】プロフィール写真_カジュアル6_16年2月

 

<プロフィール>

03年、楽天(株)入社。仕事と残業大好きな働き方を経て05年結婚。新たな働き方を作りたい、と06年に代表小室とともに(株)ワーク・ライフバランス設立。2児の母で社内トップコンサルタントとして活躍。仕事と子育てを楽しみつつ自分の目指す社会の実現に向けて働ける喜びを実感中!

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