“夫婦は人生の相棒” ～１０年後も理解し合う関係のために～

こんにちは！“皆さんに笑顔をとどけ隊”親業訓練協会インストラクター本間恵です。

もうすぐクリスマスですね。イルミネーションの街をカップルが手をつないで仲良さそうに歩いているのを見ると、懐かしいような、うらやましいような…。「私もあんなふうに夫と過ごしていた時があったなぁ～。今は無いなぁ～。ちょっとさみしいかも…。」なんて思ってしまいました。
今の私の夫婦関係ってどんなだろうと、ちょっと立ち止まって考えてみたくなりました。というわけで、今回は夫婦をテーマにお伝えします。

●ママたちに夫婦関係について聞くと、「まあ問題ないかな。」という方や、「どうもしっくりいってないのよね。」という方がいらっしゃいました。
夫としっくりいかないという方の話をくわしく聞くと、「私は忙しく家事をしているのに、夫は好きなことをしているだけ。」「言わないとやってくれない。」「やってはくれているけど、私の思ったのと違うのよね。」「話を聞いてもらいたいのに、聞いてくれない。」などなどのお悩みが出てきました。同じこと、我が家もあります。しょっちゅうイライラすることになり、本当に疲れてしまいます。

●そこで、よく考えてみました。イヤなことはたくさんあるけど、私はなにが一番イヤなのかな？と。その結果、夫との関係で私が一番イヤなのは、“会話がスムーズにできないこと”というのが分かってきました。

私の仕事が忙しくなると、夫の家事の負担が増える。そうすると夫の不満がたまり無口になる。私が話しかけても、夫の口数が少なくて会話が進まず、私がイライラしてしまい、険悪な雰囲気になってしまうということがよくありました。
そうすると、子ども達が親に気を遣うことになり、家庭が居心地の悪い場所になってしまっていました。
これでは、子ども達のためにも、自分のためにも、もちろん夫のためにも良くない！仕事も楽しくできない！と思ったのです。どうにかしたい！と思いました。

●夫ともっと気持ちよく過ごすために、どうしたらいいのかな？と自分に聞いてみました。
Q,10年後、20年後に私はどうしていたいの？
A・一人きりはさみしいな。夫と一緒にいたいな。
・年をとったときに、楽しく旅行がしたいな。
・そのために、今から仲良くしていたいな。
・仲良くいるために、私がイヤだなって思うことを、ちゃんと伝えたいな。聞いてほしいな。
・いや、待てよ。私はちゃんと夫の気持ちを聞いているかな？…（汗）
ざっと、こんな感じに自分が見えてきました。

●結局、私は夫と仲良く人生を歩みたいんですね。
私のがんばっていることを理解してもらいたい。夫の仕事についても理解し、応援していきたい。そんな思いを持っていることがはっきりしました。

理解し合いたいなんて、当たり前のことかもしれないです。でも、毎日仕事と子育てに追われていると、そんな当たり前のことが見えなくなることがあるんです。忙しかった私は、まさに自分が大事にしたいことが見えなくなっていました。
立ち止まって、自分と向き合ってみるって、大事なことだなと実感しました。その体験を、私は親業の講座の中で得ることができました。

●じゃあ、Q,理解し合うために何ができるかな？と考えてみました。
A①私の言いたいことを、言葉にして用意しておく。夫が聞いてくれそうという時にしっかり伝える。
②夫が自分の言い分を言ってきたら、「むむ！？」と思うことも、いったん聞く。
③ありがとうとか、助かったよという気持ちを、ちゃんと伝える。
④ちょっとした夫婦の会話の時間を持つ。
今、この４つを実践中です！なかなか難しいですが、この中で、私は③が一番多く実践できています。

●みなさんは、「ありがとう」ってちゃんと伝えていますか？「なかなか言えないわ。」という以前の私と似たような方がいたら、ちょっとしたコツをお伝えしておきますね。

今まで夫がやってくれて当たり前、夫ができて当たり前ということに目を向けてみます。やってくれたことへの私の気持ちを、言葉にして伝えてみるんです。親業では、“肯定のわたしメッセージ”と呼んでいます。

●肯定のわたしメッセージを伝えた方の、実際のやり取りをご紹介します。
親業の講座を受けて帰宅されたAさん。少し体調が悪くなっていました。

Aさん　　「講座が終わるまでは大丈夫だったんだけど、急に力が抜けた感じで、今日はご飯が作れそうにないの。」

夫　　「そうか。今日は俺が作ろうか。もう材料も買ってきてあるし…。」

Aさん　　「本当？作ってもらえると、少し横になって休めるし助かるわ。本当に助かるよ。
ありがとうね。お父さん。」

夫　　「（嬉しそうに）そうだろ！」

Aさんはこんな感想を書かれています。
「普段、肯定的な気持ちは言葉にすることが少ないと思う。当たり前と通り過ぎてしまったり、照れや恥ずかしさがあったりするからだ。短いやり取りではあったけど、お互いにわかっていると思っていることも、実際に言葉にすると心地よいと実感した。肯定的な気持ちを言葉に表していくと、人間関係の中によい循環・信頼感・望む関係がつくっていけると改めて思った。」
（引用：親業訓練協会季刊誌ヒューマンリレーションニュースより）

●Aさんのように、感じたことをそのまま伝えていくのです。例えば…。
「あなたが子どもと遊んでいるのをみると、私も楽しくなってくるわ。」
「片付けを一緒にやってくれて本当に助かったよ。うれしかった！」
こんな肯定のわたしメッセージを言われたら、自分も温かい気持ちになりませんか？

毎日1つ伝えたら、1カ月で30個になりますよ。言葉の花束ができますね。

みなさんは、どんな夫婦関係をつくっていきたいですか？

“夫婦は、人生の相棒”

その相棒と理解し合うために、できることを、まず一つやってみませんか？

親業訓練協会インストラクター　本間　恵