ママハピ

「子どもは十分に甘えていますか?」

 

「下の子に手がかかって、上の子をガマンさせてしまうことが気になっています。本当はもっと、上の子を大事にしてあげたいのに…。」
「仕事をしていて、子どもとゆっくり向き合う時間が取れないでいます。このままでいいのか心配です…。」

 

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親業の体験会に参加してくださった方から、こんな声を聞きました。この声と同じような悩みを、私も以前持っていました。

 

こんにちは。子育てサポーターの本間恵です。
小学校教師を20云年やり、今は非常勤で学校に勤めながら、親業訓練協会インストラクターとして活動しています。思春期の息子と娘と日々奮闘中です。

 

いままで、たくさんのお母さん達に出会ってきました。子どもに愛情を届けたいと思っている方がほとんどでした。でも、「ちゃんと伝わっていないかもしれない…。」と不安を感じている方もいらっしゃいました。
こんなに愛しているのにちゃんと伝わっていないとしたら、本当にもったいない!と思います。

 

実は私も、仕事をフルでしていた頃は、子どもを保育園に朝7時に預け、夜7時にお迎え。ご飯・お風呂・寝るまで、後3時間!なんて生活を長年してきました。(保育園の先生には、何から何までお世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです。)
ちなみに夫は、土日も仕事でした…。

ですので、子どもとゆっくり過ごすことなんて、なかなかありませんでした。時間がないと、ついイライラして、ガミガミ言ったりしていました…。
そんなわが家ですが、子どもと接する時間は短いけれど、コミュニケーションの質を高めていけるようにしたいと思うようになりました。そして親業を学び始めてから、心がけるようになったことがあります。たくさんありますが、その中の1つをご紹介させていただきます。

 

~子どもの気持ちを共感して聞く~

 

お迎えの車の中は「今日はどうだった?」とおしゃべりタイムにしていました。ぐずっていたり、いつもと違って黙っていたり、何かあったのかな?と思ったときは、聞くことを心がけていました。その時間だけで足りなかったら、お風呂やお布団に入った時など、ちょっとした時間に聞くようにしていました。
「うん、うん、そうかあ。」「○○ちゃんは、お絵かきをもっとやりたかったんだね。」「○○は、友達とけんかしちゃって、くやしかったんだ。」「友達に、もっとわかってほしかったんだね。」等など…。
ここポイントです。親の意見は言わずに、子どもの言っていること、感じていることを理解しようと聞くのです。

 

短い時間でも、この時間は子どもとの時間にしようと決めて聞きました。するとですね、こちらが思ってもみなかったことを話したりするのです。こんなことを考えたりするんだな~と、私の方が驚くこともありました。子どもは小さくたって、一人前に考えているんですね。しばらく聞いていると、子どもは自分から「もう寝よう!」などと、次の行動に移っていました。気持ちを出すとスッキリしたり、安心したりするようでした。

 

聞いてもらうことで、子どもは「ママは自分のことをわかろうとしてくれている」「受け入れてくれている」と感じ、「自分は愛されている」と実感するのだそうです。
子どもが十分に甘えられたと感じることは、受け入れられていると感じることと同じなのではないでしょうか。

 

トマス・ゴードン博士は「親業」の本の中に「自分はいまのままで相手に本当に受容されていると感じると、人はそこから動き出す自由を手にし、思いのままに自分の変身・成長をはかり、能力を発揮する方法を考えられるようになる。」と書いています。
つまり、子どもが安心し、持っている可能性を大きく伸ばしていけるように、親は聞くことで手助けができるのです。

 

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冒頭に書いた、「子どもを大事にしたい」というママの気持ちが、子どもにちゃんと伝わるために、どんなことができるのでしょうか。
下の子に手がかかり、上の子が泣いてしまう時、上の子のことを大事にしたいと思ったなら、聞くということもできます。その時できなくても、後で聞いても大丈夫です。泣いていて話せないようなら、抱きしめたり、黙ってそばにいたりするだけでも、子どもは落ち着くのではないでしょうか。
ママが自分のことを見てくれている。大事にしてくれているという実感は、心にたくさんの愛情エネルギーをたくわえます。愛情エネルギーがたくさんある子は、安心して好きなことに取り組みます。失敗したって、ママが気持ちを分かってくれていたら、また頑張ってみようという気持ちになりやすいのです。

でも、ママだって聞けない時もありますよね。そんな時は、自分の気持ちを大事にして、それを伝える方法もありますよ。
「できるときに、できることを、できるだけ」でも、いいんです。
子どもは、ママの笑顔が大好きです。ママたちの愛情が、子どもにちゃんと届きますように…?

 

 

ママハピコラムプロフィール

本間 親業

親業訓練協会インストラクター 本間 恵

  • 教育カウンセラー
  • L.E.T~Leader Effectiveness Training~認定トレーナー

(企業向けのコミュニケーショントレーニング)

 

小学校教師を20年経験し、現在非常勤講師

教育現場でも親業の方法を使い、効果を実感しています!

あらゆる人間関係で使えるコミュニケーションの方法をお伝えして、皆さんの笑顔が増えるお手伝いがしたいと、活動しています。

千葉県市川市在住

 

本間 恵HP:http://smile—com.info/

親業訓練協会HP:http://www.oyagyo.or.jp本間 親業

Facebookも開設しています

7月16日、9月8日、12日、17日に親業体験会を開催いたします。

詳しくは本間恵HPに掲載しています。

 

 

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