生活の中にあるルーティン
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~ 熊本地震により、亡くなられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。 ~
熊本・大分を中心とした大きな地震の被害に、あらためて日本が北から南まで地震大国であり、明日は我が身であることを強く感じました。
東日本大震災の時に、私は初めて地震の怖さを体験しました。でも私に関しては横浜で体験したことですので、より近い地域の方ほど大変な思いをされたことと思います。
今でも思い出すのは、コンビニやスーパーの食料品の棚が空っぽなのが数日続いたこと。
家に食べるものがまだあり、ガスや水道がすぐに復旧したことで、切羽詰まった状況にまではなりませんでしたが、もしもライフラインが途絶え、食料が手に入らなかったらどうなる?こどもたちを抱え、食べて、寝て、生き延びるにはどうする?と、考えさせられました。
それをきっかけに、まずは防災グッズを見直すために、防災リュックを開いてみることにしました
開いてみて気づいたことがあり、見直したことがありました。中身に何を備えておくかはもちろん大切なのですが、その前に何も考えてなかった・・・と気づいたことがあったのです。
「全部一緒に大きな袋に詰め込んでいた」
非常用のグッズが入った防災リュックがひとつあり、それを大きな旅行バッグに入れ、さらにその防災リュックに入っていない日用品や乾パンなどの非常食を詰め込んで、私は安心していました。
グッズをそろえることまでは意識してひとつにまとめたものの、いざ震度6震度7!となったときに、そんなもの担いで外に出られるはずがありません。
まずは命。
命を守るためには、状況に合わせて身を守るモノを手に取れるように、ここも片づけをしておくべき大切なところなんだと気が付いたのです。
当時の我が家は、頭を守るヘルメットや防災頭巾は、別の部屋にゴミのようにしまい込まれていました。それを玄関の手に取りやすい場所に設置しておく必要があります。
そして、必要最低限の身を守る道具と水と口に入れるものを、サッと持ち出せる量で準備しておかなければなりません。こどもがいるので、なおさら担げる量は限られてきます。
そして非難するときに、自宅の玄関から避難場所までの道や環境はどうなのか?暑いのか、寒いのか?そこで待っているのはガラスの破片か、道路の凹凸か?公園なのか、学校なのか?それを踏まえて、命を守るグッズは何が必要なのかを考えることができます。
ちなみに防災グッズにロープが入っていましたが、我が家の状況を考えると、ロープはリュックの中ではなく自宅の窓から使うことなどを想定して、玄関に普通に収納しました。このように、あなたの自宅やその周辺、避難所までの道のりなどをチェックして、‘家族の命を守る’グッズを考えておくことが必要です。
ちょっと事態は落ち着いたけれど、自宅にいられない状況になってしまったら?指定の避難所に向かうことになるかもしれません。その時には、数日過ごすことができるように、少し頑張って日用品や食料を持っていかなければなりません。
その場合は、小さな防災リュックではなく、大きなキャスター付きのバッグなどの準備が必要です。車で移動することができる場合にはスーツケースでもいいかもしれませんが、近くの避難所に、がれきのある道を進む場合は、キャスターの仕様も確認しなくてはなりませんね。
こどもを連れて、もしかしたらパパは遠方の会社からすぐには戻れない状況だったりしたら・・・ママが一人で荷物を運ばなくてはならないことだってあり得ます。
この段階では、‘家族が生きるため’のグッズを、運ぶ方法も含めて考えておきましょう。
ライフラインや流通が止まってしまっているけれど、自宅は被害が少ない・・・そんなときは、自宅で過ごすほうが安全であることも考えられます。避難所では、人の目線が絶えず落ち着かなかったり、よく眠れなかったり、盗難や性的被害の報告も聞いたりします。また、熊本の地震では大きな余震が続き、建物の中にでは恐怖を感じたり、ペット同伴だったりして、車で過ごす被災者も多いと報道されていましたね。
それらを考えると、もしもあなたの自宅が安全な場合は、自宅で過ごすことを想定しておく必要があります。避難所には、昼間に通って情報を得たり、配給を受けたりすることもできるでしょう。
ここで必要になってくるのは、ある程度の時給自炊。避難所に届く物資にも数に限りがあったり、流通の仕組みが麻痺したり、いろいろな問題が熊本地震でも注目されていました。また、避難所に寝泊まりしている人が配給が優先で、自宅にいる被災者は後回しになる可能性もあります。
さらに首都圏直下型の場合などは、記憶にある阪神、東日本とは比べ物にならないほどの被災者の数が予想されています。そうなれば、どうなりますか?そうです、食料が手に入らなくなります。
自宅で、ライフラインが途絶えていてもできる食事。特に気を付けたいのが、普段食べないモノばかり備蓄しないこと。普段食べ慣れていないモノ、たとえば乾パンなど。そして一般的に非常食と言われる災害用のインスタントやレトルト。これらは、味も食感も慣れないモノばかり。1回や2回ならばなんとかなるとしても、何日も続けて食べるには、精神面でも健康面でもあまり良いとは言えません。ましてこどもがもうこれ食べたくない・・・と拒否なんてしたら、それだけで親は何とか食べさせようと余計な労力を使うことにもなります。
やっぱり少しでもおいしく食べないと、生きる力も出ないですよね。
そのためにこの段階に対しては、日頃からの‘家族の安全と健康のため’の学びが必要です。普段口にしている食事を、災害時にも口にすることができて活力にするには、適応する知識、備蓄の内容、備蓄の活用法まで、知ることが大切です。
最後に、これらのためにポイントになってくるのが、「片づけ」。
避難グッズを、緊急時にサッと取り出せる位置に、取り出せる方法で収納するためには?
ある程度の日用品をそろえて、避難所に向かうための準備とその置き場は?
自宅で被災生活を送るにも、備蓄品の活用の仕方と、その収納場所の確保は?
防災の視点から考えると、いらないもので部屋を占領しているよりも、命をつなぐものを置いておくほうがどんなに部屋の役割を果たすことができるでしょう。普段から整えておくことで、家族の命のためのにも空間を使いたいものです。
そのためには、それができるのは、自分たちだけ。
防災グッズをそのままセットで買うだけで満足していてはいけません。情報に振り回されて、モノを購入しに走ることだけでもありません。安易に日持ちする食料を選び備蓄することでもありません。
自分たちの命を守り、生きるためには、その家族に必要なモノを自分たちで決めておくことが重要ですね。
■マスターライフオーガナイザー
(ライフオーガナイザー入門講座 協会認定講師)
■レジデンシャルオーガナイザー
(新築・リフォーム前オーガナイズ講座 協会認定講師)
■説明力メディエーター
(説明力養成講座 協会認定講師)
■キッズ作文トレーナー
(キッズ作文トレーナー養成・キッズ作文教室講師)
■あおばくらしオーガナイズ主宰
(新築・リフォーム前 収納&動線計画アドバイス)
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