ママハピ

夏休みの作文や読書感想文…何を書いたらいいの?

夏休みも後半、終わりの日がちらほら気になる時期になってきました。
小学生の夏休みと言えば…宿題ですよね。宿題を早い時期に終わらせる子、やりやすいものから手を付けて何となく大物が残っている子、あんまり進んでいなくて後半になるにつれて気が重い子(笑)…いろいろでしょう。

 

 

■「作文」の重要性は増している!?

 

お子さんは夏休みの作文や読書感想文はもう終えましたか?
作文や読書感想文というと、小学生の夏休みの宿題には付きもの!ただし、今小学校では提出が任意だったり、宿題として出なかったり、など学校や先生によっても違いがあるようです。そのため、親の世代がこどもだった頃と比べて、今は夏休みに書く機会は減っているのかもしれません。

 

でも、「作文」は実は重要性を増しているのも事実。
なぜなら、学校生活で日々作文を書く機会はとても多く、日記・体験したことの感想・スピーチや発表・社会科見学の報告・理科の実験のまとめ・自由研究の動機・学習発表会・クラブや委員会の紹介・・・などこれらすべて「作文」が土台になっているのです。
作文の機会が日常にあるにも関わらず、「作文というと夏休み!」という印象が強く、この時期に大人たちも意識が高まる傾向がありますが、もしかしたら、こどもたちは夏休みだけではなく日々の作文の機会にも、頭を悩ませているかもしれません。

 

また、中学、高校、大学の受験全般でも、記述や小論文などが重要視されています。
そして、初めての相手に向けて自分を表現することを求められる面接。面接というと受験はもちろん、就職活動でも大事な選考ポイントです。
将来待ち受けているそれらの土台も、やはり「作文」であり、自分の考えや思いを言葉にして、それをわかりやすく伝える順序付けをし文章にすることで、相手にきちんと伝わらなくてはなりません。

 

そのように、実はこどもたちの将来に向けてもっと力をつけてあげたい「作文」ですが、では大人はどのように書くサポートができるのでしょうか?

 

 

グラフィックス1

 

 

■「作文」が苦手なのは、理由がある!

 

作文教室に来てくれたこどもたちに聞いてみると、8割くらいのこどもが「苦手」「ちょっと苦手」などに手を挙げます。実はそれはこどもだけではなく、こどもへの作文のサポート法を学びに講座にこられる大人の方に同じ質問を投げかけてみると、やはり「苦手」「苦手だった」に同じくらいの割合で手が挙がります。つまり、大人も持っている苦手意識、こどもだって苦手に思って無理はありません!?そんなことからも、苦手意識の強い宿題NO,1というイメージが根強いのを感じます。

 

ではなぜ、こどもたちは苦手に感じるのか?こどもたちの意見としては、「間違っていたら恥ずかしい」「あっているかどうか迷う」「書いても直される」という声が。

 

作文は、そもそも算数のように答えがひとつではありません。むしろ、答えは人の数ほどあります。つまり、自分が思ったことや感じたことであれば、何を書いても間違いではないはずなのです。
でも、実際はどうでしょう?こどもたちは、これでいいのかなと不安になったり、書いても違うと言われるのではないかと思ってしまって、自ら苦手だと感じてしまっています。それでは書くことに自信が持てず筆は進みませんよね。

 

 

■書くことにはまずは自信が必要

 

では、どうすればこどもたちは自信を持って書くことができるのでしょうか?それは、身近な大人がこどもの書くことを「否定せずに」受け入れることです。

 

「だからそうじゃなくて」
「これじゃよくわかんない」
「そういうことじゃない」
「違うでしょ」
つい投げかけてしまう、大人からの言葉。これら否定の言葉を投げかけると、こどもたちは「ほかに正解があるんだ…」と、正解を探すようになってしまいます。前述のように、自分で思ったことや感じたことには間違いはないはずなのですが、否定される体験を重ねてしまうと、自分から考えることよりも大人が言う正解を探す方に一生懸命になってしまいますよね。

 

「そう思ったんだね」
「そんな風に感じたんだ!」
「楽しかった(こどもの言葉を復唱)んだね」
まずは、こどもが書いたことを「否定せずに」受け入れることからはじめましょう。自分の気持ちには間違いはないんだ!これが思ったことや感じたことなんだ!これを書いていいんだ!という小さな自信をたくさん積み重ねて、こどもが表現することを楽しいと思えたらいいですよね。

 

 

■思ったことや感じたこと、どうしたら出てくるの?

 

大人がドーンと受け入れる姿勢で待っていても!そもそもこどもから、思ったことや感じたことが出てこなければなかなか進みませんよね。
大人がこどもの作文で悩んでいることとして「自分が思ったことや考えたことが出てこない」「それを表現できない」という意見がとても多いのです。一度は見たことがある(書いたことがある?)、『今日、○○に行きました。お父さんとお母さんと行きました。電車で行きました。そこで○○をしました。○○を食べました。・・・楽しかったです。』みたいな作文。見たことありますよね?すると、すかさず大人は「だから、なにか思ったことあるでしょ!?」とツッコミたくなる作文の代表格です。

 

どうしたらそうならずに、自分の言葉がでてくるのでしょうか?それには、最初に向ける視点がカギとなります。
―――教えたいこと。
その視点とは、こどもがそのできごとの中で、「教えたい」部分に焦点をあてるのです。全体を説明しようと思うと、どうしても事実の経緯、つまり『○○に行きました、○○をしました…』という話に終始してしまします。そこには感じたことや思ったことは「楽しかったです。」しかないのは当然。
その中で、話したい!言いたい!教えたい!というスポットに目を向けることで、その子らしい感じ方や考え方を表現することができます。ポイントは最初にその教えたい部分について決めること。

 

この視点がとても効果的なのは、こどもを教える立場にすることが伝える原動力になるところです。
そのこどもしか知らないこと、つまりこども本人に教える立場になってもらうことで、こどもたちはそれならとイキイキと話し出します。

 

 

グラフィックス2

 

 

「どんな話か教えて?」
「一番教えたいのはどこ?」
と聞くと、こどもたちは「ココ!」と教えてくれます。読書感想文も日記などの自由作文もどんな作文も、まずはここから始めると書くことがスッと決まります。そこから先は、どうして?それはなに?その人はどんな人?なぜそう思うの?・・・といろいろとこどもたちに教えてもらってください。
その教えてくれたことを、そのまま書くだけでしっかりとその子の視点で思ったことや感じたことが
書くことができます。

 

そして、この作文の視点を実践するといいところは、その子らしい考え方や、目の付け所がわかってとても面白いところです。また、同じテーマや同じ本についてみんなで書いても、違う感じ方があって、違う作文に仕上がるのも楽しいところ。みんな違ってみんないい、そう思えてきます。

 

 

気を付けたいのは、読書感想文などでは、その本が何を伝えたいか、筆者が何を言いたいのか、そこを考えても面白い答えはスッと引き出せません。自分を主体にして、どこを教えたいか?という視点でその子が思ったことや感じたことを引き出すことで、無理なく書けて、その子らしい魅力的な作文が書けるようになります。

 

まだ夏休みの作文が残っていて気が重いこどもがまわりにいたら…ぜひ大人も一緒に楽しみながら、この「教えたいこと」に取り組んでみてくださいね。

 

 

 

「頑張りたいコドモと応援したいオトナのための活躍シンプルメソッド」
志田 千帆

 

志田ちほ

 

■マスターライフオーガナイザー
(ライフオーガナイザー入門講座 協会認定講師)
■レジデンシャルオーガナイザー
(新築・リフォーム前オーガナイズ講座 協会認定講師)
■説明力メディエーター
(説明力養成講座 協会認定講師)
■キッズ作文トレーナー
(キッズ作文トレーナー・キッズ作文教室講師)
■あおばくらしオーガナイズ主宰
(新築・リフォーム前 収納&動線計画アドバイス)

「活躍シンプルメソッドKatsuyaku.com」 ホームページ
(準備中)
ブログ「小さな活躍 応援ブログ」
http://ameblo.jp/aoba-kurashi-iroiro/

 

 

 

 

 

▼過去の記事

家にたまりがちなモノって、なんですか?無意識にたまっていませんか?

収納用品のカタチ、どうやって選ぶ?重ねるor重ねない入れ物編

防災グッズも備蓄も自分で決めておくことが大事

捨てたいけれど、捨てられない!?意外な理由

わけるとわかる!見えてくる!モノの居場所

引越しが決まったら・・・「片づけ」おススメします!

新しい家や家具なら片づくはず!いいえ、その前にやらなくてはならないことが!?

小学校高学年の片づけトレーニングは「未来の自分を想像する」

小学校低学年の片づけトレーニングは「モノを仕分ける」習慣づけから

6歳までの片づけトレーニングに「最初から最後まで」を意識したお手伝いのススメ

スイミング更衣室の親子あるある!からの子育て考